健康状態を左右する歯周病の原因って?
歯周病の原因には直接的なものと間接的なものがあると言われています。まず直接的なものですが、歯垢です。歯垢はプラークとも呼ばれることがある、生きた細菌の塊のことです。1mg中の歯垢には、何と約10億もの細菌が生息しているとも言われ、その細菌の中には歯周病菌も含まれているため、感染することで歯周病が発生してしまうと言うことです。
一方の間接的な原因に関してですが、これには歯石の量や歯並び、個人の生活習慣などが挙げられます。たとえば歯石と言うのは、歯垢が唾液のミネラルと結合することで、石のように硬くなり歯に沈着してしまった状態のことです。その量が多ければ、当然、歯周病にかかるリスクは高くなります。また歯並びが良い人と悪い人では、歯磨きをした際に除去できる歯垢の量にも差が出やすくなると考えられます。
それから生活習慣との関係で言えば、たとえば1日何度、歯磨きをするか、どのような歯磨きをするかと言う習慣の違いは、この発生に深く関係してくると考えられています。あるいはストレスや運動習慣、喫煙習慣の有無、睡眠時間の違いと言うのも、免疫力などとの関係で歯周病にかかるリスクを左右する原因になり得るとも言われています。
今すぐ出来るおすすめ歯周病対策とは
歯周病が怖いのは、口腔内の健康を脅かす病であるのは勿論のことですが、全身の健康にも影響をもたらす可能性があると言う点です。心臓や脳の血管性疾患、糖尿病、また認知症との関係も指摘されているので、歯周病に対する対策を十分に行うことが、全身の健康を守る意味でも重要です。そのために今すぐにでもできる対策としては、まずはやはり歯磨きを丁寧に行うことが挙げられます。
歯垢は歯周ポケットと呼ばれる、歯と歯の間の細い隙間に潜むようにして繁殖しています。ですから意識的にこの歯周ポケットを掻き出すようにして磨くのが望ましいです。加えて歯磨き後には、歯間ブラシやデンタルフロスを使用して、歯周ポケットの歯垢の除去に残りが無いようにすることも対策のひとつです。
他にも口腔内が乾燥していると、歯周病菌などの繁殖も盛んに行われやすくなってくるので、乾燥を防ぐことも効果的です。自分の唾液には口腔内を潤し、更に浄化する作用も期待できるので、唾液の分泌を盛んにするようにすると良いです。また口腔内の健康管理のためには、定期的に歯科医にかかることも必要です。これにより異常の早期発見、治療の早期開始が期待でき、深刻な事態になるのを防ぐことができます。ですから、かかりつけの歯科医を持ち、定期的に診てもらうようにするのも望ましいです。